歌人プロフィール
母
現代でいう「◯◯ちゃんママ」。平安時代、貴族、特に女性は女官を含めて本名を名乗らず、「母」の身分もそのひとつである
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うだいしょうみちつなのはは
右大将道綱母
ふじわらのみちつなのはは
(藤原道綱母)
なげきつつ
ひとりぬる夜の 明くる間は
いかに久しき ものとかは知る
泣きながら
ひとり寝る夜は朝までが
どんなに長いか
知ってるかしら
浮気夫へ寂しさを募らせる恨みの一句
エピソード
結婚後、息子が産まれて間もない頃に浮気している夫に向けて詠まれた。
後悔した玉の輿
若い頃からモテモテで、当然結婚相手にと言い寄られることも多かった、才色兼備の美女。散々羨まれて結ばれた相手はまさかの浮気夫。結婚後裏切りに苦労することに。後に出世する子供を抱えて途方に暮れた心の内を「蜻蛉 日記」に遺している。
- ◆享年:
- 58歳
- ◆息子:
- 藤原道綱(関白)
- ◆役割:
- 専業主婦、作家
- ◆作品:
- 家集、日記「蜻蛉日記」
- ◆勅撰和歌数:
- 36首

54
たかしなのたかこ
高階貴子
うだいしょうみちつなのはは
(右大将道綱母)
忘れじの
行末までは 難ければ
今日をかぎりの
命ともがな
「忘れないいついつまでも」
は嘘だから
今日で終わりの
命にしたいの
最高の幸せは普遍という不安を力強く表現
エピソード
時の権力者、関白藤原道隆と関係を持ち始めてから送ったとされる。
女性キャリア官僚
関白・藤原道隆の正妻。結婚後も3男4女と子宝にも恵まれ、夫の愛も生涯変わらなかったが、夫は病死、息子2人も政権争いに敗れ、不祥事も重なり、没落の一途を辿る。本人もその際に出家した不遇の晩年。娘の一人は後に一条天皇の皇后となり、清少納言の主人となる。
- ◆享年:
- 40代
- ◆息子:
- 儀同三司伊周(大臣)
- ◆役割:
- 内侍(円融天皇の秘書)
- ◆作品:
- なし
- ◆勅撰和歌数:
- 5首
